chrome.windows.createで作られるwindowはフレームを含むのでOS毎にサイズを変えないといけない
最近、メインのOSをWindowsに移しつつあって、以前つくったChrome拡張の favurl - Chrome ウェブストア をWindowsで使ってみると、URL をツイートするwindowがうまく表示されなかった。ここでのwindowはbrowser_actionで出るpopup、つまりツールバーのアイコンをクリックしたときに出る、manifest.jsonで指定したpopupのwindowではなく、chrome.windows.create()を使って作ったwindowのことである。参考: chrome extentionのpopupを別窓で表示する。 - 脱力系日記
この拡張の場合だと、webページを右クリックして出てくるコンテキストメニューをクリックすると、
このURLをツイートするwindowが出るが、
Windowsだとheightが足りずボタンが表示されなくなっていた。
原因は、chrome.windows.createで指定するheight、widthがフレームを含んだサイズなのに、フレームの大きさがOS毎に違うからだった。異なるOSで見たときにフレームを除いた部分のサイズが変わってしまい見た目が崩壊する。フレームの大きさがOS毎に違うというのがどういうことなのかイメージしにくいが、閉じるボタンや拡大ボタンがあるバーの大きさがOS毎に異なるため、フレーム全体の大きさが変わってしまうということだ。
これにはwindowを作成する前にOSを確認し、OSによってheightとwidthを変えることで対処できる。コードは以下のようになった。
let windowHeight = 107; let windowWidth = 450; if (navigator.platform.indexOf("Win") != -1) { windowHeight = 140; } chrome.windows.create({ url : 'tweet.html', focused : true, type : 'popup', height : windowHeight, width : windowWidth });
golangでご覧!wて言いたくてgolangでHTTPサーバ書いた
golangでご覧!wて言いたくてHTTPサーバー書いた。PythonのSimpleHTTPServerっぽくなった。名前がgoranなので「golangのgoranでご覧!w」と言えるようになった。
tkmru/goran: simple http server.
雑に以下のようなかんじで使える。localhostにしないと使えないブラウザのAPIとかあって開発のときにシュッとHTTPサーバーを用意できると便利で一応そういう実用的な側面もある。
$ cd DOCUMENT_ROOT $ goran 2017/11/07 23:22:29 Starting Goran HTTP Server 2017/11/07 23:22:29 Listen : http://127.0.0.1:8888 2017/11/07 23:22:29 RootDir: ./ 2017/11/07 23:22:38 127.0.0.1:65208 GET /
いろいろオプションがあって、アドレス、ポート、ルートディレクトリ、configのパスを指定できる。
$ ./goran -h Usage: -a string address to use (short) (default "127.0.0.1") -address string address to use (default "127.0.0.1") -c string config path to use (short) -config string config path to use -p uint port to use (short) (default 8888) -port uint port to use (default 8888) -r string root directory to use (short) (default "./") -root string root directory to use (default "./")
configファイルにはTOMLを使った。以下のように設定できる。
Port = 6000 Addr = "127.0.0.1" rootDir = "/var/www/hoge"
Golangの勉強になってよかった。暇なときにworkerprocessとかキャッシュとかリバースプロキシの設定をできるようにしたい。
ActiveResourceを使ったRailsアプリをRedisで高速化した
ActiveResource とは
ActiveResourceはRESTful APIをマッピングしActiveRecord のモデルとして利用可能にするgemで、これを使うとActiveRecordでDB操作を行うのと同じようにRESTful APIを利用できます。
ボトルネックになることもある
ActiveResourceを頻繁に使うとAPIに過剰にアクセスしているのと同じこととなり、ボトルネックとなりえます。 以下は今回、チューニングの対象となったアプリのNginxのアクセスログをkataribeでパースしたものです。
$ cat /var/log/nginx/access.log | kataribe ... TOP 12 Slow Requests 1 14.933 GET / HTTP/1.1 2 14.898 GET / HTTP/1.1 3 14.722 GET / HTTP/1.1 4 14.692 GET / HTTP/1.1 ...
rootへのGETリクエストが14秒台後半で非常に遅いことがわかります。これはActiveResourceを使って取ってきたデータを一覧するページで、ActiveResourceがボトルネックとなっていると推測できました。
Redisでキャッシュする
オンメモリ KVSのDBであるRedisにキャッシュすることで高速化を図ります。Redisはメモリ上でデータを管理するため、Read/Writeともに高速でキャッシュとして適しています。ActiveResourceを使ってデータを引っ張ってくるところをキャッシュしてみました。
RedisとRailsアプリケーションの接続にはmperham/connection_pool: Generic connection pooling for Rubyを使いました。コネクションプールというのはDBのコネクションをあらかじめ一定数確立しておいて使いまわす手法で、これを使うとDBへの接続に必要となるオーバーヘッドをカットできWeb/DBの双方の負荷を下げることができます。また、Web/DB間の接続を使いまわすことで同時接続数を節約します。MongoDB gem、ActiveRecord gemは自前でコネクションプールを持っていますが、Redis gemは持っていないので、このgemを使って接続することでコネクションプールを使えるようにしました。以下がRedisへの接続のために追加したファイルです。
config/initializers/redis.rb
# frozen_string_literal: true # Load the redis.yml configuration file redis_config = YAML.load_file(Rails.root + 'config/redis.yml')[Rails.env] Redis.current = ConnectionPool.new(size: 10, timeout: 5) do Redis.new host: redis_config['host'], port: redis_config['port'] end
config/redis.yml
default: &default host: localhost port: 6379 development: <<: *default test: <<: *default production: <<: *default
Redisへのアクセス
Redisへのアクセスはcontroller内で以下のように行えますが、ここで注意しないといけないのは、keyがハッシュであるオブジェクトをJSONに変換しRedisにいれると、Redisから取り出しJSONにした際にkeyがstringになるところです。with_indifferent_access
を使うなどして対処しましょう。
Redis.current.with do |redis| test_user = { :name => "tkmru", :email => "tkmru@hoge"} redis.set('test_user', test_user.to_json) test_user = JSON.parse(redis.get('test_user')) # {"name"=>"tkmru", "email"=>"tkmru@hoge"} p test_user[:name] # nil p test_user['name'] # tkmru test_user = test_user.with_indifferent_access p test_user[:name] # tkmru p test_user['name'] # tkmru end
結果
$ cat /var/log/nginx/access.log | kataribe ... TOP 10 Slow Requests 1 3.566 GET /hoge/231 HTTP/1.1 2 1.866 GET / HTTP/1.1 3 1.482 GET /hoge/240 HTTP/1.1 4 1.479 GET /hoge/226 HTTP/1.1 5 1.439 GET / HTTP/1.1 6 1.415 GET /hoge/238 HTTP/1.1 7 1.410 GET / HTTP/1.1 8 1.293 GET / HTTP/1.1 9 1.119 GET /hoge/243 HTTP/1.1 ...
14秒台後半だったrootへのGETリクエストが1.4秒ちょっとで終わりました。 /hoge 以下もキャッシュすればもっと早くできそう。
おわりに
今回は原因が自明であったため、kataribeによるNginxのアクセスログのプロファイリングしか行いませんでしたが、pt-query-digestによるMySQLのスロークエリの解析や、stackprof、rblineprofによるRubyのコードのプロファイリングを行うとより詳細にボトルネックを見つけることが可能です。 また、Redisでキャッシュすることによる高速化は、ActiveResourceを使ったアプリケーションに限定されるテクニックではなく、様々なアプリケーションで使うことができます。やっていきましょう。
コマンドラインオプションをflagでパースしたとき-hを指定するとexit status2と出てしまう
どういうこと
golangではコマンドラインオプションをflagパッケージを使ってパースすることができる。
しかし、オプションに-h
、--help
を指定すると、以下のようにexit status2
と出てしまう。
なぜこんな仕様なのか...
$ go run flagSample.go -h Usage: -n int number to use (default 1234) exit status 2
これを出ないようにしたい。
対応策
flag.Usage
を使ってUsageを表示するときに動かす関数を指定してあげ、その関数内で os.exit(0)
を呼ぶと-h
、--help
を指定したときの statusコードは0となり、exit status2
は出なくなる。以下にコード例を示す。
コード
これは、-n
で指定した数字を表示するだけのコマンドラインツールのコードである。flag.Usage
で指定したUsage()
内でos.exit(0)
を呼んでいるので、exit status2
は出ない。
package main import ( "flag" "fmt" "os" ) var number int func usage() { fmt.Println("Usage:") flag.PrintDefaults() os.Exit(0) } func init() { const defaultNumber = 1234 flag.IntVar(&number, "n", defaultNumber, "number to use") flag.Usage = func() { usage() } } func main() { flag.Usage = func() { usage() } flag.Parse() fmt.Println("flag test") fmt.Printf("Number: %d\n", number) }
実行結果
$ go run flagSample.go -n 6666 flag test Number: 6666 $ go run flagSample.go -h Usage: -n int number to use (default 1234)
複数人のSSHの鍵をGitHubに登録している鍵を使ってシュッと鯖にいれる
各ユーザーがGitHubに登録している公開鍵は公開されていて誰でも見れるのでこれを使う。 大体の人はGitHubに鍵を登録しているだろうし、これを使えばシュッと鯖にSSHの公開鍵を設定することができて便利。 以下のようにcurlコマンド一発で複数人のSSHの鍵を登録することができる。
$ curl https://github.com/{user_id,user_id2,user_id3}.keys >> ~/.ssh/authorized_keys #user_id間にスペースいれると動かないので注意
ISUCONのときにも役立った。ISUCON、あと3000点ちょい....というところで予選敗退したので来年リベンジするぞ!!
Mitamaeでdotfilesの管理をやるようにした
Mitamaeでdotfilesの管理をするようにした。
Mitamaeとは
プロビジョニングツールのitameのmruby実装である。mruby実装にすることで何がうれしいかというとシングルバイナリとして動作するので、Ruby や gem に依存しなくなるというのがある。Mitamaeのバイナリがあれば動くので、curlで引っ張ってきてシュッと使うことができる。ちなみに読みは「見たまえ」ではなく「えむいたまえ」らしい。
これを使うと環境構築のための環境構築の手間を最小限にできる。 dotfilesのデプロイには今までシェルスクリプトを使っていたが、mitamaeを使うほうが便利であった。
構成
ぼくのdotfilesはtkmru/dotfilesで、k0kubun/dotfilesとakito19/dotfiles をかなり参考にしている。
$ tree -aL 2 . ├── .git │ ... ├── .gitignore ├── README.md ├── bin │ └── setup_mitamae.sh ├── config │ ├── .bash_aliases │ ├── .bash_profile │ ├── .bashrc │ ├── .gdbinit │ ├── .gitconfig │ ├── .profile │ ├── .tmux.conf │ └── .vimrc ├── cookbooks │ ├── gdb │ ├── git │ ├── symboliclinks │ ├── tmux │ └── vim ├── deploy.sh ├── init.sh ├── lib │ └── bootstrap.rb └── roles ├── darwin └── ubuntu
最初に実行するのはinit.shで、Mitamaeをcurlでダウンロードする。OSがmacだった場合、Xcode Command Line Toolsのインストールやhomebrewのインストールもここで行う。そして最後に、ホームディレクトリからdotfilesへのシンボリックリンクを張るdeploy.shを実行している。deploy.shはMitamaeを用いてlib/bootstrap.rbを実行し、roles.rbからcookbook以下のレシピを実行することでシンボリックリンクを張っている。 また、OSごとに使うdotfilesが違う(ubuntuの.profileとか)ので、deploy.sh内でunameを使ってOSを判定し、roles以下で異なる処理をさせている。
参考資料
GSoC完走できた〜💪
GSoC完走できた〜!!metasploit-framework に3ヶ月間、コントリビュートしていました。
linuxのstager周りを触るということでアセンブリ書いてお金💰もらってたけれど、そうそう業務でアセンブリ書かないだろうし、これが人生で最初で最後になる気がする。Googleからお金もらうのもこれ最後か〜と思うとエモくなってきた。
参加前にwebで参加記みたいなの読んでた時は、進捗報告ミーティングがしょっちゅうあるみたいなことを見ていたのでビビっていたけど、Metasploitでは適宜困ったら相談というかんじで平和に進行していった。試験期間はあまりコミットできないって言ったら了承してもらえたりもした。採用されるOSSによるだろうけど、ビビらずに応募するとよさそう。
期間中のおもしろエピソードとしては、チャットツールが最初はIRCだったけど、「ログ取るのにサーバ必要だしやだ〜」って言ったらTwitterのDMになって、それからGoogle Hangoutになって、最終的にslackになったこととか、rapid7から日本語できる人が出てきたというのがある。
書きかけのshellcodeが2つあるのでこれは後々プルリク送りたい〜。OSSに名前を残せたとかより、チャットなら英語でコミュニケーション問題なくとれることが分かったのが一番の収穫な気がする。とは顔本で書いたものの著名なOSSに名前が入るとアガる。
これからも継続してコミットしていけるといいですね。